コラム アフターコロナのインド株投資信託の選び方 ~最も優れたファンドはどれ?~

今回はリーマン投資ブログ3つ目のインド記事です。

第1弾の記事では人気のインド株投資信託3銘柄について比較分析しました。

第2弾の記事ではインドのインフラ関連企業に投資するアクティブファンド『HSBCインド・インフラ株式オープン』について分析しました。

このブログの執筆中に気が付いたのですが、インド株はコロナ前とコロナ後でぜんぜん別物の動きとなっていまして、ブログの最後にもコロナ後に着目したら面白そうなので分析してみたい、と書きました。

この記事はそのアンサー記事となります。

いつもリーマン投資ブログでは10年間分のデータを使用して分析しているのですが、今回はコロナ前のデータを単なる”ノイズ”として大胆に消し去ったうえでインド株投資信託のリスクと成長率を分析し、一番優れた投資信託はどれなのか、リーマン投資ブログとして答えを出したいと思います。

今回取り上げるのは、過去ブログで取り上げた人気のインド銘柄『HSBCインド・インフラ株式オープン』『iTrustインド株式』『iFreeNEXTインド株インデックス』の3本に加え、読者の方からリクエストを頂いた『SBI・UTIインドインフラ関連株式ファンド』も対象としました。

なおタイトルの”アフターコロナ”の定義ですが、ここでは2020年3月23日以降とします。株式市場を見ると、2020年2月14日にワクチン開発成功が報じられ、その後同年3月23日に米国、翌3月24日にインドが大底を付け反転しました(グラフの矢印の時点)。これ以前と以後とでは見えている世界が全く異なっていることがグラフを見たらお分かりいただけると思います。

ということで今回のデータ分析は2020年3月23日から2024年6月21日までの4年3か月間のデータを使用しています。この分析結果から、これからのインド株への投資はインデックス投資がいいのか、アクティブファンドがいいのか、インフラ関連銘柄がいいのか、その答えを導き出していますのでぜひ最後までお読みください。

今回取り上げるインド株投資信託4選

今回ここで取り上げるインド株投資信託は次の4本です。

✅大和-iFreeNEXTインド株インデックス
✅ピクテ-iTrustインド株式
✅HSBCインド・インフラ株式オープン
✅SBI・UTIインドインフラ関連株式ファンド ←New!

基本情報

それぞれの基本情報を見てみましょう。

iFreeインドiTrustインドHSBCインド・インフラUTIインドインフラ
信託報酬0.473%0.9828%程度2.09%以内1.854%程度
信託財産留保額0%0%0.5%0.3%
投資対象  Nifty50に採用されているインド株式等に投資中長期的に成長が期待できるインド企業の株式に投資主にインドの証券取引所に上場しているインフラ関連株式主にインドの証券取引所に上場しているインフラ関連株式
構成銘柄数   502545(2023年6月時点)32(2023年3月時点)
純資産1393億円422億円3154億円149億円
新NISA成長投資枠⭕️/つみたて投資枠✖成長投資枠⭕️/つみたて投資枠⭕️成長投資枠⭕️/つみたて投資枠✖成長投資枠⭕️/つみたて投資枠✖

リスクと成長率の分析

いつもの分析ですが、今回はいつもと条件が異なるため特別に作成しました。基準点となるS&P500についても他のインド銘柄と同じように2020年3月24日からのデータでリスクと成長率を再計算したうえで設定しています。

結果は『HSBCインド・インフラ株式オープン』がやや高めのリスクの割に高い成長率となり、アフターコロナでは優秀な銘柄ということが分かりました。

逆にアフターコロナでは『iTrustインド株式』がリスクが高く成長率が低い結果となりました。

投資効率

続いて投資効率ですが、『HSBCインド・インフラ株式オープン』が120ポイント、『iFreeNEXTインド株インデックス』が109ポイント、『SBI・UTIインドインフラ関連株式ファンド』が105ポイントとなりました。『iTrustインド株式』は84ポイントと予想外に低い結果となりました。

まとめ

  1. アフターコロナの世界では『HSBCインド・インフラ株式オープン』がインド株投資としてダントツに優れた投資先ということが分かりました。
  2. 但し手数料は高いです。ですが、同程度の高い手数料である『SBI・UTIインドインフラ関連株式ファンド』よりは『HSBCインド・インフラ株式オープン』が投資効率が高い分魅力的な選択肢であると言えます。
  3. 以前の記事では『iTrustインド株式』を”多少のリスクとコストを受け入れてでも高いリターンを期待したい方には『iTrustインド株式』も悪くない”と評しましたが、今回の結果を見る限り前言撤回、おススメできない銘柄となりました。

リーマン先輩のひとりごと

今回はデータを4年3か月分に絞って分析したため、市場環境の変化に脆い分析結果になっていることは読者の皆さまにもご認識いただきたいと思っています。その上でですが、インドの経済成長と国土発展はこれから本格化するということを考えると、インドではアフターコロナの状況が長期間続くと考えていいと思っています。

前回の『HSBCインド・インフラ株式オープン』の分析記事では、”投資コストが割高なため、あえてこの商品に投資するかと問われると、少し躊躇してしまう”と書きましたが、この戸惑いは完全に解消しました。

私は新NISAで『iFreeインド株』を定期購入していますが、今後『HSBCインド・インフラ株式オープン』に切り替えるかどうか考えることになりそうです。

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